いい寝!フォーラム

facebook

いい寝!フォーラム・トップ > Contents > いい寝!エピソード > しあわせをつくる客間のこと

いい寝!エピソード

家族と一緒に寝たふとんのぬくもり、遠足前日に眠れなかった夜の思い出、今まででいちばん幸せな夢…などなど。「いい寝!フォーラム」の協賛企業である東京西川が集めた、みなさまの眠りや寝具にまつわる、とっておきのエピソードです。

しあわせをつくる客間のこと

しあわせをつくる客間のこと

あれは、群馬のお祖母ちゃんの家に泊まりに行く度にワクワクしたことでした。

夏休みや年末年始になると親戚が大勢集まって、ご飯を食べ、テレビを観て、

お風呂に入って…その間、お祖母ちゃんや親戚のおばさんや私の母が

家の中の畳敷きの部屋全部に布団を敷き詰めてくれるのです。

 

親戚の分と我が家の分と、お祖父ちゃんの分とお祖母ちゃんの分、10人分。

どこにそんな収納スペースがあったの??と思うほど次々に大量の布団が出てきてビックリ

お祖父ちゃんもお祖母ちゃんも明治末期〜大正初期の時代の人だったので、

布団の作りも模様もレトロな、現代からタイムスリップしたような物ばかり。

そう、スタジオジブリの『千と千尋の神隠し』の湯治場・油屋の住み込みの従業員が

就寝する時に使っているような布団でした。

綿がたっぷり詰まっていて肉厚の、和風柄の布団。

しかもお祖母ちゃん以外どこに寝るか決まっていなくて、

毎回毎回、群馬弁?で “どこに寝るん??” と。

大事なお客様を接待する部屋だったり、

テレビと仏壇のある家族用の居間だったりと色々。

お祖母ちゃんの指定席?はいつも、家族用の居間の、台所につながる扉の近く。

それは、私が幼稚園の頃から大学生の頃までずーっと続いた、

一種のしきたりと言うか文化と言うか慣習みたいなものでした。

 

あれから約20年。祖父も祖母もこの世にはいませんし、

祖父母の家は結婚した従姉がリフォームして住んでいるので、

群馬に行くこともなくなりました。

こんな『古き良き、懐かしき日本の姿』、

いつかこの地上から消え去る日が来てしまうのでしょうか。

【静岡県沼津市・42歳・女性】

PAGE TOP