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いい寝!フォーラム・トップ > Contents > 脳科学から眠りのサイエンスを学ぶ「脳科学から理想の寝具の条件を探る」

脳科学から眠りのサイエンスを学ぶ。良い眠りのためには、眠りの仕組みを学ぶことも大切。なぜ眠りは必要なのか。そして眠りはどうコントロールされているのか。覚醒を制御するオレキシンという物質の発見者であり、睡眠と覚醒の仕組みを巡って最先端の研究を続けている金沢大学医薬保健研究域医学系の櫻井武教授に伺いました。

5.脳科学から理想の寝具の条件を探る

不安や恐怖があるとぐっすり寝ている場合ではありません。不安は漠然としたもので、それが具体化すると恐怖に変わりますが、いずれにしても感情に関係しています。

脳科学から理想の寝具の条件を探る

脳科学的には、五感と結びついた感覚系が活発に働いている状態では良い眠りが得られなくなります。明るさ、騒音、温度、湿度など、周囲の環境からの刺激が少なく、感覚系からの入力が途絶えた状態が理想です。ただし感受性には個人差があり、暗すぎると恐怖を覚えて眠れない人もいますから、当人が刺激をどう捉えるかも加味すべきです。

寝具も脳の感覚系に影響を与えます。寝具に肌が触れた感触が快適で、寝床内の温度や湿度にストレスを感じないのがベストです。さらに筋肉などにはセンサーが埋め込まれていて、脳はカラダの部位ごとの位置を把握しています。これを「固有感覚」と呼びます。

目が見えなくてもピアノが弾けるのは、この固有感覚のおかげです。寝具は四肢を適切に支えられるものを選んでください。四肢のポジションが不自然になるような寝具だと、固有感覚を介して脳の感覚系が刺激されますから、良い眠りが得られなくなります。

櫻井武

櫻井武(さくらい・たけし)

金沢大学医薬保健研究域医学系教授、医師、医学博士。
1964年、東京都生まれ。筑波大学大学院医学研究科修了。日本学術振興会特別研究員、筑波大学基礎医学系講師、テキサス大学ハワード・ヒューズ医学研究所研究員、筑波大学大学院人間総合科学研究科准教授兼科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業グループリーターを経て、現職。98年、覚醒を制御する神経ペプチド、オレキシンを発見。睡眠と覚醒、摂食行動、情動などを制御する仕組みの解明を目指し、最先端の研究を続けている。

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